革パッドに制振焼物を内蔵することにより、オーディオ専用の小型動吸振器を形成。機器に置くだけで制振できる音質向上アイテムが実現しました。オーディオ機器やケーブルなどに設置すると、濃厚でパワフル、そして演奏者の感情表現を生々しく再現するグレードアップ効果が得られます。
R-Padは、2016年の発売当初はメルマガ先行予約で生産が追いつかないほどのご注文を頂戴し、その後の2020年までの第34生産ロットで出荷数は1600枚を超えました。革パッドの量産が難しく、今も品薄時期がありますことをお許しください。
櫻井: 「レクストさんのケーブル(※)は、高品質なだけではなく、その音楽的なチューニングがとても気に入っています。ケーブルだけでも十分音質が良くなっている上に、魔法のカードも試させていただき、ありがとうございました。置くだけで、確かに音質が濃密になり、良い感じになりましたね! 不思議です。。。 大切に使用させていただきます。」
※ 櫻井哲夫氏は、レクスト楽器ケーブルZ-LNC01S (SAKURAI Special) と電源ケーブルZ-PRC01Sを使用中です。
ライブで使用されたR-Padは3枚。楽器(ベース)側から見て最上流となるコンプレッサーの上、PAへ送るダイレクトボックスの上、ベースアンプの天板の3か所にR-Padをリハーサルで試し、その好結果からライブ本番でもそのまま採用となりました。R-Padを使用することで、ベースの音が更に極太のワイドレンジへと音質向上。実際にライブ客席で聴くと、他の楽器と混ざったときベースサウンドの存在感が素晴らしく、音程感がいつもより更に伝わってくるのが印象的でした。
オーディオ機器に10グラム前後の物体を置いても、大きく音質が変化することは一般的に考えられません。ましてや、音質向上するのは不可能です。しかし、R-Padは特殊な構造により、音質改善効果の得られる制振を可能にしました。
R-Padは“音質チューニング用動吸振器”です。高層ビルの風揺れ対策にも応用される“動吸振器”という振動制御技術を小型化し、音質変化アイテムへ対応させています。
図Aは動吸振器のモデル図です。制振対象(m1とk1)に対して、付加振動=動吸振器(m2とk2)を取り付けることで、制振対象と動吸振器の共振振動数が同調し、共振振動数付近で制振します。
この動吸振器モデル図をR-Pad方式に書きかえてみました(図B)。m2がR-Padの制振焼物部で、k2がR-Padの革パッド部です。制振対象(m1とk1)はオーディオ機器や楽器、ルームチューニングならば壁となります。
音質を劣化させる要因が小さな振動ならば、動吸振器(m2とk2)も小型になります。例えば、引っ越したばかりの何も荷物の無いマンションの一室を想像してみてください。その部屋で大太鼓を叩けば、壁を手で触っても分かるくらいの低音の大きな振動が発生し音が響きます。では会話の響きはどうでしょう? これは壁を触る手の感触では判別できませんが、音としては確かに声の響きとして感じられます。部屋という大きな物体を例にしましたが、オーディオ機器で発生している音質変化を引き起こす不要振動は、更に小さなものと考えられます。手で触っても分からないくらいの微振動を制御するならば、動吸振器に大きな質量とバネは必要なく、逆に狙った振動モードで作用させるためには小さな動吸振器でなければなりません。これが小さな物体であるR-Padが、置くだけや接触するだけで音を変化させることのできる概念です。
革パッドは、日本の革職人さんによる製作です。日本生産のメリットを活かし、制振性能の追及からのこだわった仕様(外周の糸と内周の糸に異なるものを使用するなど)を指示し管理しております。
革パッド内部に挿入してある制振焼物は、2003年開発のレゾナンス・チップ・スノウから続く、永い年月をかけて得た振動コントロール技術のノウハウから誕生しました。焼物の裏表ともに釉薬面が音質制御的に必要なため、焼き上がってから焼物端部を割って完成させています。この制振焼物も日本生産だからできる、安定した品質です。
制振したい機器に対し、1枚のR-Padを使用します。革パッドの“REQST”ロゴがオモテ側になるよう、R-Padを制振したい機器などの上に乗せてください。R-Padは、革パッドの一部が触れているだけで制振効果を発揮するよう開発してあります。
最初にR-Padを試す機器は、オーディオ・システムの最上流(CDプレーヤー、レコードプレーヤー、トランスポート、パソコン、デジタルプレーヤーなど)が基本です。置く場所は機器天板の中央付近が推奨ですが、厳密でなくとも構いません。天板の端でも、R-Padは問題なく効果を発揮します。
最上流機器に続き、他の様々な機器へとR-Padの数量を増やしていくことで、更なるグレードアップが可能です。DAコンバーターやアンプ、スピーカーなど、R-Padの数量をシステムの上流から順番に増やしていけば、足し算ではなく掛け算で高音質化していきます。
【電源ブレーカーボックスの上】
家庭電源の最上流と考えられる、電源ブレーカーボックスの上にR-Padを置きます。電源ブレーカーボックスにR-Padを置くほどの厚みがない場合、R-Padを立てかけるような設置方法でも効果がありますのでお試しください。
【壁コンセントの電源プラグの上】
壁コンセントの電源プラグの上にR-Padを置きます。その場合、写真のようにR-Padを裏返して置くのを推奨します。細やかな制振モードを検討した結果からの使用方法ですので、普通にオモテ面で置いても問題ありません。
【機器電源ジャックに立てかける】
機器側の電源ケーブルジャックに、R-Padを立てかけるように設置します。
R-Padはルームチューニングにも有効です。特に従来は音質コントロールが困難であった床と天井に絶大な効果を発揮します。
まず、R-Padを床に置いてみてください。置く場所は、センター音像とリスニング位置との、およそ真ん中くらい。写真のように、床の丸印の位置です。絨毯やフローリング、畳など、床の材質に関係なくR-Padは効果を発揮します。
天井へのR-Padも床と同様に、センター音像とリスニング位置との真ん中に設置します。写真のように照明などがある場合は、R-Padの位置をずらしても音質向上可能です。効果的には天井の材質は不問ですが、コンクリート天井などの硬い素材ですとR-Padの固定が難しくなります。
R-Padが2枚あれば天井と床の両方への対策が完成し、例えるなら360°全天周囲モニターに映し出されたのような音像が出現します。天井と床からの音の影響が減少することからの、枠が撤去された広大な空間でリスニングするような快感です。
立体的で、分厚く、色の濃いサウンドへと音質向上します。R-Padは置いた直後から効果がありますが、最高音質に達するまでには少し時間経過が必要です。最低でもR-Padを置いてから1分、できれば15分くらい経った後にサウンドをチェックしてみてください。なお、R-Padを撤去すれば、その瞬間から元の音に戻ります。
レゾナンス・パッド・スタビライザー “R-Pad”
R-Pad
1枚入:9,000円 + 税
本革 + 制振焼物
濃紺
約 68mm × 68mm
厚み 約 6mm(革+焼物部)、約 2.5mm(革部)
重さ 約 9グラム
日本製
2016年12月22日より出荷