ライブ「心鑑飛音 〜FLOW〜」音響レポート

5月29日(土)に開催された“井上鑑・金子飛鳥・江口心一トリオ アコースティック・ライブ
「心鑑飛音 〜FLOW〜」”。本当に素晴らしかったです!オーディオ的な視点でレポートしてみたいと思います。

ピアノは、井上鑑さん。生ピアノとヤマハCP5で、貫禄のパフォーマンス。
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ヴァイオリンは、金子飛鳥さん。エモーショナルな音色は、やはり唯一無二。
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チェロは、江口心一さん。難曲『1613』のチェロは圧巻でした。
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3人の配置は、こんな感じ。
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客席へ向けパフォーマンスするスピーカーは、REQST PRO/DW-S1。本棚には、REQST/SH-SP7も見えます。
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それでは、会場の音響について解説していきます。

本屋&カフェでライブを行うにあたって、やはり心配されたのは会場の響きです。飛鳥さんより事前に、「弦楽器にとっては、自然な響きの少ない所で弾くこと自体が、苦しいことでもある」との意見が寄せられました。ヴァイオリンやチェロは、部屋の響きと一体となって、初めて楽器として機能するのです。

その対策として、エンジニア赤川新一さんより「小口径フルレンジをPAに使い、生楽器のダイレクト音とブレンドさせる」という提案がありました。そこで、会場に持ち込まれたのが、メイン・スピーカーとしてDW-S1、リバーブ専用スピーカーとしてSH-SP7です。

まず、会場の音響を整えます。新製品のルームチューニング専用“レゾナンス・チップRT”の出番です。レゾナンス・チップRTは10畳くらいの部屋を想定している製品ですが、広い会場ならば数を増やせば対応できます。今回は、長手方向の壁に各1個ずつ増やし、壁面だけにレゾナンス・チップRTを合計10個使用しました。これだけで会場の響きが一変。リハが始まる前に「あーあー」と声を出しながらルームチューニングを確認する私の姿は滑稽でしたが、見事な仕上がりに大満足でした。これならば、音楽専門の会場を超える環境といっても過言ではありません。

そうそう、ルームチューニングの前に、簡単な電源ブレーカーのチューニングを行っておきました。これは成功率100%ですから、事前に施工しておいても間違いありません。メインの電源ブレーカーのスイッチ部にレゾナンス・チップ・ブロウを1個、そのブレーカー本体にレゾナンス・チップMoonを1個です。

レゾナンス・チップRTで音響の完璧な下地が完成しました。施工前は一般的なカフェの響きでしたが、レゾナンス・チップRT施工後は響きに美しさと気品の良さのようなものを感じます。ここに、SH-SP7を使って、Protoolsのプラグインのサラウンド対応サンプリングリバーブで響かせようという作戦です。

飛鳥さんと鑑さんの間くらいで、本棚の最上段にSH-SP7をセッティング。
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ステージ後方の階段に、リア側のSH-SP7を。
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もうひとつのリア側は、キッチン棚の上に。
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この音響は、大成功でした。メインスピーカーのDW-S1からはダイレクト音のみを鳴らします。これは、生楽器自身の音量を増強するという目的です。50名様ほどのお客様ですので、さすがにバイオリンとチェロは生音だけでは不安がありました。DW-S1は、何の違和感もなく、生楽器の音色をそのまま会場に届けてくれた印象です。もちろん、スピーカー間隔を広くとったDW-S1は、レーザー墨出し器を使用してミリ単位の誤差もないよう、フラットにセッティングしてあります。

そこにSH-SP7による残響音が、サラウンドのように響きます。「エコーが人工的になるのではないか?」と実は心配していたのですが、これが素晴らしかったです。まるで、最高の響きをもつ教会でヴァイオリンとチェロを聴いているような心地よさ。レゾナンス・チップRTでルームチューニングの基礎を作っておいてから、SH-SP7という世界最高峰に美しい響きを再現できるスピーカーから流れる自然な残響。生楽器のダイレクト音と、サラウンドのリバーブ音とのブレンドは、エンジニア赤川さんのテクニックで完璧なバランスでした。このエンジニア技術こそが、今回の成功における最大のポイントです。

誰もが、この空間が東京の地下にある本屋&カフェであるということを忘れ、音楽に没頭できた一夜だったと思います。そう、誰も気がつかなかったことこそ、今回の画期的な音響プランの成功を意味します。

今回のライブに参加されたお客様ならば、レクストが何を再現しようとしているか、きっとお気づきになられたのではないでしょうか。それは高音が伸びているとか、低音の迫力が凄いとか、そういったものではありません。言葉にするならば、やはり“音楽の生命力”。ライブに登場したレクストスピーカーは、音源がオーディオ機器でなく、ピアノ、ヴァイオリン、チェロの生演奏でも、楽々と音楽の生命力を再現し放出していました。

皆様のお宅にあるレクスト・スピーカーも、それだけの潜在能力が秘められているということです。そして、生演奏と同じ音楽エネルギーを放出できるのが、D/AコンバーターDAC-NS1S。ライブの音響システムに参加させていただいたことで、レクストの探求してきた道程に、全くのブレがないことを再確認でき嬉しかったです。

何より、素晴らしい演奏をプレゼントしてくださった演奏家の皆様、本当にありがとうございます。素晴らしい空間をご提供いただいたRainy Day Bookstore & Cafeさん、ライブ関係者の皆様、そして参加いただいたお客様、一生忘れることのできない大切な音楽体験となりました。ありがとうございます。

収録したライブ音源が、またレクストのオーディオシステムで、あの夜の感動を再現してくれる日は、そう遠くないかもしれません。それもまた、オーディオを愛する者にとって最高の楽しみですね。

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2010/06/04(Fri) 16:09:08 | オーディオ攻略本

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