本日より、新製品の制振Yラグ“RY-318”の解説を行います。
まずは事前実験。スピーカーターミナルでどのくらい音質劣化しているのか、ご自身で確認していただく実験です。
まず、自分のシステムでの現状の音質をチェックしてみましょう。これがビフォーの音です。次に、スピーカーのスピーカーターミナルを渾身の力で締め付けてみます。アンプ側のスピーカーターミナルも渾身の力で締め付ければ更に傾向が分かりますが、面倒なのでスピーカー側だけで試すだけでOKです。いつもの音と比べて強く締めるだけでどんな音になるか、まずチェックしてみてください。次に、今度はスピーカーのスピーカーターミナルを電気的接点が得られるギリギリくらいまで緩めて聴いてみましょう。これで3パターンの音が聴けると思います。
まとめると、スピーカーターミナルの締め付けトルクが、@通常位置 A強く締める B緩め気味で締める、という以上3パターンです。
音の変化は感じられましたでしょうか?渾身の力でスピーカーターミナルを締めると「音像が小さくなり躍動感が無くなってしまう」、スピーカーターミナルを緩めると「ピンボケ写真のような音になり、音の立ち上がりが悪くなる」、といったサウンドになれば実験成功です。
スピーカーターミナルの締め付けトルクを変更しても音の変化が感じられない場合は、残念ながらまだ制振Yラグ“RY-318”を導入するタイミングではないと思われます。まずはスピーカーのフォーカスを合わせるところからスタートしてみてください。
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『すぐできる! 新・最高音質セッティング術』でご紹介しております。
さて、スピーカーターミナルの締め付けトルクで、音が変化することが確認できたならば、次なる問題は、「どのに最適なトルク値があるのか?」です。つまり、通常位置でもベストではなく、実際には音質劣化していることになるでしょう。最強に締めた音と、最弱に締めた音の間に正解があるのは、実際の音からも判断できます。実はこの力加減を適切に行っているのが、私がお部屋に実際にお伺いして行う
クリニック&トレーニングコースのサービスメニューのひとつです。
この最適な締め付けトルクを再現するのは難しく、誰にでもできるわけではありません。オーディオイベントなどで何度も私への挑戦コーナーを設けて比較試聴しましたが、チャンピオンの座は今のところ揺らいでいない状況です。イベントのお遊びコーナーならばそれで良いのでしょうが、果たしてどう解決したらよいものか・・・。
そこで制振Yラグ“RY-318”には、その自動調整機能を持たせました。テコの原理を用い、スピーカーターミナルのトルクを最適化します。下図をご覧ください。

スピーカーケーブルの重みで、力点に下方向の力が加わります。釘抜き工具と同じ要領で、スピーカーターミナルにテコの支点が生まれ、ネジ部分に作用点の力が加わります。これでスピーカーターミナルのトルク値を最適化させようという狙いで開発しました。接続するスピーカーケーブルの重みで、テコの力加減が変化するのもポイントです。
制振Yラグ“RY-318”を使用した場合のスピーカーターミナルの締め付けは、制振Yラグ“RY-318”を持って左右に動かしてみて、グラグラ回らないくらいがベスト。それならば、ターミナルを少しずつ締めていけば誰でも調整ができると考えました。

実際に制振Yラグ“RY-318”を導入した音を聴いてみると、スピーカーターミナルの締め付けトルクが最適であることが分かります。もともとは制振アイテムである
レゾナンス・チップ・コネクトをどうやってYラグに取り付けたらよいかを考え始めたL字型だったですが、一番の悩みが解決できたのです。
制振Yラグ“RY-318”には、まだまだ音質向上のアイデアが満載!これからご紹介していきますので、まずは本日ご紹介したスピーカーターミナルの実験で実際に音をチェックしてみてください。
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制振Yラグ“RY-318”は、第2ロットが来週の入荷予定です。入荷する第2ロットの残数は、残り7セット(9/3 16時半現在)。これが無くなると、また1か月強お待ちいただくことになりますので、ぜひ来週入荷分の制振Yラグ“RY-318”をご検討ください。
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