グレードアップ術 6 〜レゾナンス・ピットのフル装備

連載『グレードアップ術』は、連続したストーリーです。ぜひ、1話から順番にお読みください。   ≫連載『グレードアップ術』

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機器の横に置くだけで、理想的なセッティング状況を再現できるレゾナンス・ピット。発想としての確信はあったものの、実際にレゾナンス・ピットが完成してみると、その効果には驚かされるばかりです。簡単にその変化を表現するならば、芯のある太い音になり生々しさが向上します。

大地に根を下ろしたような安定したサウンドは、今まで体験したことのない音楽の実在感があります。レクストの東京&軽井沢の試聴ルームはもちろん、今では出張イベントにも必ずレゾナンス・ピットを持参しているほどです。参加するレコーディングでは、エンジニアさんの許可を得て、マイクプリやProtoolsなどにレゾナンス・ピットを試してもらいます。自宅の映画を観ているプライベートシステムでも、レゾナンス・ピットはかかせません。

レゾナンス・ピットは、当初はオーディオ機器のセッティング用途のみを考えていました。あまりに素晴らしい性能なので、何か応用できないか検討してみました。普通のインシュレーターと異なり、設置面と機器を遮断するのと動作概念が違います。何にでも効果的だとは限らないのが、レゾナンス・ピットの面白いところです。

例えば、スピーカーには向きません。レゾナンス・ピットが逃がす不要振動は、電気を使うオーディオ機器を想定しています。スピーカーのユニットが動く音楽振動と、レゾナンス・ピットとは、扱う微振動が違うのです。スピーカーにレゾナンス・ピットを使うと、もちろん音は変化しますが、期待するような音質の大幅向上は得られないのではないでしょうか。スピーカースタンドも同じ理由から、レゾナンス・ピットをお薦めできません。

では、“電気を使うオーディオ機器”を探せば、レゾナンス・ピットは効果的に働くはずです。普通のオーディオシステムならば、CDプレーヤーとアンプ。多い方で、DAコンバーター、レコードプレーヤー、クロックなど。スタジオではもう少し多く、マイクプリやライティング機器、DAW、レコーダーなどでしょう。

もっと他に用途が無いかと考えた結果、発見したのがラックの前足です。機器が収められたオーディオラックを、ひとつの大きなオーディオ機器と見立ててみました。ラック内の機器には、すでにレゾナンス・ピットが使用されていてもかまいません。ラックの前足と機器本体へのレゾナンス・ピットは相乗効果があり、音質向上が更に加わる印象があります。このポイントが発見できたのも、レゾナンス・ピットの使い方が横に置くだけというあまりに簡単なおかげです。変化が感じられなければ、レゾナンス・ピットを撤去すれば良いだけのことですから、アイデアが浮かべば、とりあえず試してみれば良いのです。

rack+pit.jpg

オーディオラックの場合、前足がお薦めです。ポイントは、ラック丸ごとをオーディオ機器とイメージすることです。そうすれば、レゾナンス・ピットを両サイドから挟むように置くだけですから、お手持ちのラックで置き場所を試せば、すぐにベストポイントが発見できることでしょう。

ラックの足へのレゾナンス・ピットの効果は、更に音楽の表現力が深まる感じへの変化です。数台のオーディオ機器が一気に音質向上しますので、かなりお得で大きなグレードアップ感が得られます。

私は音専門ですので、映像へのレゾナンス・ピット効果は評価しないようにしています。しかし、テレビやDVD/ブルーレイレコーダーへの変化は、映像素人の私でも驚かされるばかりです。映画用のシステムの音が良くなればと置いた、テレビラックへのレゾナンス・ピット。テレビラックには、映像機器やサラウンドアンプが収納されているわけですが、もちろんテレビも設置されています。このテレビラックにレゾナンス・ピットを使うと、サウンドはもちろん、映像が瑞々しくと表現すればよいのでしょうか。明るさのパラメーターを操作するのとは違った、活き活きとした明るい映像に変化したような気がします。その証拠に、「今日はなんとなく映像が暗いな」と感じていた日、ふとテレビラックを見るとレゾナンス・ピットがラック足から離れてしまっていました。映像機器をお持ちの方は、一度お試しいただければと思います。音と違い映像はレクストの専門外なので、もしかすると検討違いな感想でしたらすみません。

レゾナンス・ピットもうひとつの裏技は、電源ケーブルを挟むです。レゾナンス・ピットは“電気を使うオーディオ機器”専用だったはずですので、電源ケーブルのインシュレーターになるはずがありません。実は、電源ケーブルに効果を発揮させようというのではありません。あくまでオーディオ機器のセッティングとして電源ケーブルを挟むのです。

オーディオ機器の電源ケーブルは、家電品よりも太いものです。オーディオ専用の立派な電源ケーブルに交換されている方も多いことでしょう。よく観察してみると、その太い電源ケーブルは、機器の足に見えてこないでしょうか。

機器が4個のインシュレーターで設置されている場合、電源ケーブルはその太さから5つめの足として設置しています。ここには、他の4個の足と同じように、機器から不要振動が流れているのではないか。そう仮説を立て、電源ケーブルにレゾナンス・ピットを使ってみました。

面白いことに、レゾナンス・ピットの効果である根の生えたような安定感あるサウンドに変貌するではありませんか。ただ短に電源ケーブルのインシュレーターとして作用しているのではなさそうです。

レゾナンス・ピットを使う場所は、オーディオ機器から出た電源ケーブルが始めて設置するあたりです。

pit+power1.gif

機器、ラックの足、電源ケーブル。この3パターンで、レゾナンス・ピットはフル装備です。ここまで対策すれば、オーディオのセッティングに何の悩みも無くなるでしょう。実際、レクスト試聴ルームでは、これ以外のボードやインシュレーターは使っていません。安定感ある活き活きとしたサウンドは、他のオーディオグッズからは得られない独自の快感があります。

もう迷わない。そんなセッティングへの満足をくれるのが、レゾナンス・ピットのフル装備から得られる極上の音楽再現です。

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グレードアップ術 5 〜セッティング問題はレゾナンス・ピットで解決

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オーディオ機器の横から置くだけの、サイドインシュレーターという発想。果たして実現可能なのでしょうか。

レクストでは、載せるタイプのスタビライザーRS-SQUAREや、ケーブルインシュレーターRS=CUBICという、複合的に音質をコントロールする製品を既に開発済みでした。技術的には、横から置くインシュレーターを生み出せる可能性はあったのです。

しかも、インシュレーターとしてのゴールは決めてあります。“地球に直結する”というイメージです。実際の音の感触も、機器を持ち上げることで体感できています。答えをしっていてから取り組む問題は、いかに難問といえど成功率は大きく上がるのは当然です。

機器を持ち上げると、一様にオーディオ機器の音は良くなります。逆に考えると、オーディオ機器を何かに設置すると、一定の良くない影響を受けるということです。ということは、それを取り除けば、理想的なセッティング状況が再現できるのではないでしょうか。

レクストには、独自の振動コントロール技術があります。一番分かりやすいのは、RSシリーズとDRESSシリーズの音質変化の違いでしょう。全く同じ形状で同じ重さの焼き物から、HI-Fi調とヴィンテージ調のサウンドを描き分けることに成功しています。これは、電源を使わないパッシブ方式で自由に音色をコントロールできる、ある種のマスタリングのような変化が実現できているということです。実際、マスタリングエンジニアさんの中には、DRESS-CUBICだけでマスタリングされたという方がおられます。

このレクスト独自の振動コントロール技術で、理想的なセッティング状況をシュミレートしたのがサイドインシュレーター“レゾナンス・ピット”です。レゾナンス・ピットに一般的なインシュレーターのような攻撃的音色変化を求めると、期待と違う効果かもしれません。レゾナンス・ピットは音質を変化させるのではなく、あくまでオーディオ機器の理想的なセッティング状況(=“地球に直結する”というイメージ)を再現するのが目的です。

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レゾナンス・ピットはその動作概念から、そのオーディオ機器にそれだけの潜在能力がなければ、変化量も少なくなるという欠点はあります。しかし、どのオーディオ機器も、音楽を素晴らしく鳴らすため、情熱を持って開発されているはず。最高のセッティング状況が得られれば、活き活きと持てる性能を開花させてくれるのではないでしょうか。

レゾナンス・ピットの具体的な効果としては、音の存在感が向上です。中域から中低域が充実していきます。低域は音楽の土台をしっかりと形成し、大地に足を踏ん張ったように。その上に、きらびやかな高域が舞うのです。

レゾナンス・ピットの基本概念を知れば、使いこなしは簡単に見えてくると思います。それは、機器の旨みをそのまま引き出すために、余分な化学調味料は使わないということです。つまり、音色を付け加えるタイプのオーディオアクセサリーとレゾナンス・ピットでは、愛称が良いといえません。そこだけ注意すれば、レゾナンス・ピットは横から置くだけで、理想的なセッティング状況を簡単にシュミレートしてくれます。オーディオ機器に不要な微少振動を、横から逃がすという発想だからこそできた性能です。

私がずっと悩んできたオーディオ機器のセッティング問題。これはすでに、レゾナンス・ピットの完成で解決できました。レクストの試聴ルームはもちろん、私の自宅のシステムにも欠かせません。出張イベントには、何よりもまずレゾナンス・ピットを忘れぬよう準備します。レゾナンス・ピットさえあれば、どんなイベント会場でもセッティングで悩むことが無くなりました。その結果、良い音が出るまでの所要時間も大幅に短縮されています。

レゾナンス・ピットが有効に動作するためには、もちろんオーディオ機器の置き場所は重要です。素直な音質のしっかりした木製ラックや、床への機器直置きは非常に効果的です。固有の主張を持たないラックやボードのほうが、レゾナンス・ピットの相性がよく、良い結果が得られるでしょう。

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グレードアップ術 4 〜インシュレーターは美味しいソース?

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オーディオ機器は、設置場所の影響を強く受けるということを学んできました。これを逆手にとると、設置状況に変化を加えると音質に影響を与えることが可能ということになります。これがインシュレーターやボード、ラックといったオーディオ製品の基本です。

オーディオ機器は面白いことに、素材の影響をそのまま受ける傾向があります。例えば、金属を機器の下に敷くと硬い傾向の音になり、ゴムなどの柔らかいものを敷くと音の鋭さが緩和します。これを上手く利用したのが、様々なインシュレーターです。

真鍮のインシュレーターならば、まさにドラムのシンバルなどが強調される傾向になり、特に真鍮製の楽器に強く反応します。木製のインシュレーターは、楽器の木の部分が膨らむような音質に変化します。

単一素材では単調な音質変化しか発生しませんので、市販されるインシュレーターは、様々な素材を組み合わせサウンドを複雑に変化させていきます。料理に例えるなら、美味しいソース作りに似ていると言えるでしょう。タルタルソースやデミグラスソースなど、素材そのものの味ではなく、複合的な美味しさを追及しています。音楽という料理に合う美味しいソースが、インシュレーターという存在と考えられます。

インシュレーター選びは大変面白いのですが、なかなかゴールが見えません。ひとつの音楽が良くなれば、別のジャンルがつまらなくなったりするからです。そういう体験をされたオーディオ愛好家の方は多いと思います。あの、オーディオ機器を持ち上げたときのような、理想的なセッティング状況は再現できないのでしょうか。

難しいのは、機器そのものの重量があるということです。インシュレーターを開発するとき、お客様がどのような機器を使われているのかは分かりません。5kgのものもあれば、数10kgの機器もありますから、その差は誤差の範囲ではありません。これほど重さに違いがあれば、同じ効果のインシュレーターを作るのが難しいのは当然です。さきほどの料理に例えるならば、肉の種類もわからずにソースを作っているようなもの。何にかけても美味しいソースというのは、やはり存在しません。

レクストでも、何度かインシュレーターの開発計画はありました。商品化しなかったのは、自分達が満足できなかったからです。機器の重さの平均を狙ったところで、最高のインシュレーターは誕生しませんでした。ある意味、オーディオ界に星の数のインシュレーターが存在するのは正解なのかもしれません。

インシュレーターの開発を諦めかけたとき、「機器の重さに関係なければ良いのではないか。」というアイデアが浮かびました。サイドインシュレーターという発想の誕生です。

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グレードアップ術 3 〜理想的なセッティングとは

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理想的なオーディオ機器のセッティング状況とは、どのようなものでしょう。いろいろ想像してみると、やはり地球と直結したら良さそうに思えます。例えば、地面に直接アンプやプレーヤーを設置できたと考えてみましょう。これは想像するだけで、すごく良い音がするような気がします。実際に実験できると素晴らしいのですが、オーディオ機器は屋内使用を前提に開発されていますので、長時間の屋外試聴は難しいものです。

やはり地面の上に直接置くのは無理ですので、次の理想的な設置方法を考えてみましょう。部屋の床への時下置きが良さそうですが、コンクリート基礎やフローリング、カーペットなど、様々な素材が床と地球との間に存在することになり、それらの影響は無視できません。

実は、最初に実験していただいた“人がオーディオ機器を持ち上げる”という状況。これは意外と理想的な状態に近いのです。人間ほど良くできたオーディオインシュレーターはないでしょう。構造も超複雑ですし、卵を割らずにキャッチできるほどの反応が可能です。限りなく地球に直結するのと近いサウンドが、人がオーディオ機器を持ち上げることで再現できます。

最初に機器を持ち上げて実験していただいたのは、最も理想的な設置状況を体験してみるのが目的でした。人が機器を持ち上げているという理想的な設置状況がヒアリングで確認できないのならば、まだセッティングを検討しなくても良いというわけです。

レクストでは“地球に直結する”というイメージを、最高のオーディオ機器設置状況と考えます。
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