驚異的な高音質CD盤

マスタリング・エンジニアのOrange小泉由香さんから教えてもらった、レゾナンス・チップ・ゴールド導入後の初マスタリング作品がコレです。

旅歌人(コブザーリ)/ナタリア3
旅歌人(コブザーリ)/ナタリア3

もう驚異的な高音質と言いましょうか、今年一番びっくりしました。音楽の専門家がブラインドで聴いても、絶対にCD規格の44.1kHz/16bitとは思わず、「コレ、ハイレゾでしょ?」と言うと思います。CD盤の常識を超えた音質の1枚の誕生です。

ナターシャ・グジーさんは、『Ave/金子飛鳥』にボーカルとバンドゥーラ(ウクライナ民族楽器)で参加されているので、その歌声を耳にした方も多いのでは。

プロデュースは井上鑑さん、レコーディング&ミックスは赤川新一さん、ヴァイオリンで金子飛鳥さんも参加されています。そして、マスタリングは小泉由香さん。私の著書『リスニングオーディオ攻略本』にもご参加いただいた皆さんが多く参加されている作品です。

もちろん、「レゾナンス・チップ・ゴールドを導入したから高音質」というわけではなく、関係者の皆さんのエネルギーの結晶が、この奇跡のサウンドを生み出したのに間違いなしです。でも、レゾナンス・チップ・ゴールドの音質改善効果が、ちょっぴりでも貢献できているとするなら、こんなに嬉しいことはありません。

オーディオ好きなら、迷わず一家に一枚。2014年のベストCD大賞は、コレに決定でしょう!

素晴らしいハイレゾ音源を発見!

ハイレゾ音源を購入しても、なかなか満足するものに私はめぐり合っていません。データが大きければ良いサウンドなのでしょうか?素材が音楽だけに理論通りにはいかず、難しいものがあります。

音楽制作側が最終ゴールをCDソフトに置いている場合、ミックスダウンデータの192kHz/24bitよりも、マスタリング後のCD規格44.1kHz/16bitのほうが仕上がりが良いというのは日常茶飯事です。オーディオ愛好家にはあまり知られていませんが、音楽制作スタジオでは普通に「コレ、マスタリング前なので」という会話があり、その本意は「もっと良くなりますから、お手柔らかに聴いてね。」となります。

といっても、そこはハイレゾ音源。ときどきミラクルな作品に出会うことがあるのです。これはもう宝探しゲームのようなもの。宝箱を開けたときの輝きを一度でも体験してしまうと、また冒険に出掛けたくなるのです。

先日、ハイレゾ音源探検で大収穫がありましたのでご紹介しましょう。『Rhythm Sessions/Lee Ritenour』です。(写真はCD盤。)

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この『Rhythm Sessions』、CD盤もかなり高音質なソフトです。最近の音質チェックディスクとして採用し、レクストでは試聴に使っています。その『Rhythm Sessions』のハイレゾ音源があることをつい最近知り、早速購入してみました。

『Rhythm Sessions』の96kHz/16bitハイレゾ音源は、日本での販売は今のところ無いようで、 HDtracksでのダウンロード販売です。困ったことに、 HDtracksは日本からの購入を制限しており、以前よりも購入するのにハードルがかなり高くなってしまいました。しかし、ネット検索すれば購入方法を詳しく解説してくれているブログもあるようです。

 ≫『Rhythm Sessions』のHDtracks販売ページへ

音質重視ならば、購入ファイルは“wav”を選択しましょう。ダウンロード時間は数時間かかるかもしれませんが、お薦めです。

この『Rhythm Sessions』は、CD盤の44.1kHzを聴いても音が良く、ハイレゾ音源96kHzを聴くと更にその上のサウンドがきちんと確認できるというところが素晴らしい。どちらかがガッカリすることはなく、どちらも良いのがポイントです。CD盤でも音のエネルギーは充分に高く、広がり方も広大で、音像は立体的に感じられ、理想的なサウンドといえます。

一方のハイレゾ音源は、誰が聴いても更に高音質というくらい音が良いです。「どのように良いのか」というのは言葉では難しく、より音楽の深みを味わえる感じといいましょうか。

波形で比べてみましょう。まずは3曲目「Fat Albert Rotunda」。マーカス・ミラー氏のベースソロが楽しめます。波形では違いが見えませんが、音を聴くとハイレゾ音源は4dBくらい音が大きく感じます。別の曲かと一緒に試聴したスタッフが間違えたくらい、印象が違います。音のパンチ、重低音、ギターの余韻など、全てハイレゾ音源が圧倒的です。

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次に、7曲目の女性ボーカル曲「Maybe Tomorrow」。これだけの音圧がありながら、波形で見るときちんと音の抑揚があるのが分かります。なんとも美しい波形です。こちらは実際に聴き比べると、3曲目ほど音量差は感じません。しかし、女性ボーカルの歌声が、ハイレゾではより深みがあるように感じます。

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2曲とも、波形には違いがほとんど見られません。これだけ酷似している波形ということは、96kHz、44.1kHzともに、同じマスタリングが使用されているように思います。これは少々信じられないくらい、良い仕上がりです。今後のハイレゾ音源制作の良いお手本として、研究したいと思います。

今まで聴いてきた多くのハイレゾ音源の中でも、3本指に入る高音質だと思います。演奏も超一級。音楽ジャンルの好みはあるかもしれませんが、ハイレゾ再生環境のある方なら、ぜひ体感していただきたいサウンドです。

レクストダイレクトで販売しているDN-F650R+NS441D/DN-700C+NS441Dのユーザー様は、必聴ハイレゾ音源です。プレーヤーが持つ潜在能力に、驚いていただけることでしょう。オーディオのゴールが一瞬見えるかもしれません。ぜひ!

ブルースペックCD

先週のイベントで、ブルースペックCDの比較試聴を行いました。ブラインドでCDソフトをシャッフルして聴いていますので、先入観はかなり無い状態で聴けていると思います。

レクスト試聴ルームでは、ガラスCDやSHM-CDは、あまり高い得点が得られておりません。ソフトの品質は高くなっているはずなのに、残念な結果です。音色の違いは、もちろん一聴して全員が認識できるのですが、ある一定の方向、例えば音質が明るくなるといった傾向を感じられます。

その点、ブルースペックCDは評判が良いです。今まで4枚ほどイベントで聴きましたが、参加者全員が高く評価しています。もちろん、マスタリングの違いはチェックしていますので、なかなか優秀な結果と言えるのではないでしょうか。

HQ-CDは、タイトルに好みのものが出ていないので、まだ聴いていません。ガラスCDは1枚、SHM-CDは5〜6枚を聴いただけですから、まだ結論付けるのには早すぎます。

でも、ブルースペックCDは、『また買ってみたい』という魅力があったのは確かです。私の第一希望は、旧譜の再発よりも、好きなアーティストの新譜がブルースペックCDで発売されることです。こういった高品質CD盤は、新譜でこそ真価が発揮できるのではないでしょうか。

『Ave』の民族楽器“バンドゥーラ”

『Ave/金子飛鳥』に登場するウクライナの民族楽器“バンドゥーラ”。私は、見るのも聞くのも初めての楽器です。興味津々で、レコーディングの合間にいろいろと見せてもらいました。

フレーズはギターに近く、楽器の構造はハープに近い印象です。音色は、とにかく美しく、そしてどことなく悲しげ。『Ave』では、「Hugh(ヒュー)」という曲でバンドゥーラの魅力が堪能できます。

さて、そのバンドゥーラ、チューニングが大変です。ギターなどの6弦と違い、音階の分だけ弦があります。各々の弦が張力を持っているのですから、チューニングとなるとさあ大変。ピアノの調律のように、何本もの弦を関係性を持たせながらチューニングしていきます。

バンドゥーラ

上の写真は、バンドゥーラのチューニングの様子です。チューナーを使いながら、レンチのような工具でチューニングされていました。バイオリン金子飛鳥さんの絶対音感は素晴らしく、少しのチューニングの狂いも聞き逃しません。そのたびにチューニング作業となるわけですが、最高の演奏を目指す細やかな努力こそ、作品としての完成度を高めます。

『Ave』でぜひバンドゥーラの魅力をご堪能ください。

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